8月12日(土)と13日(日) に深海調査研究船「かいれい」と海洋調査船「かいよう」の一般公開が行われた。
場所は、横浜港新港5号ふ頭と8号ふ頭。ここは海上保安庁の施設内なので、通常は関係者以外立ち入り禁止になっている。

深海調査研究船「かいれい」。

「かいれい」には無人探査機「かいこう7000II」が搭載されている。
「かいこう7000II」の前には「かいこう」という1万メートル級無人深海探査機があったのだが、2003年5月に、室戸岬沖で二次ケーブルが破断、子機ビークルを喪失した。

無人探査機は、ランチャーとビークルとで構成される。
支援母船の「かいれい」が調査海域まで進出したのち、専用クレーンで海面に下ろされ潜水を開始する。目的深度まで到達した後、ランチャーからビークルが分離し、ビークルが動き回って調査を行うのである。「かいれい」からランチャーをつなぐケーブルを一次ケーブル、ランチャーからビークルをつなぐケーブルを二次ケーブルという。
この二次ケーブルが切れてしまった為に、ビークルが行方不明になってしまった。
当時は大きなニュースになり、大掛かりな捜索が行われたが、発見することが出来なかった。
海洋研究開発機構による『「かいこう」ビークル漂流事故調査最終報告書』に詳しく記されている。

「かいこう」は、ビークルの電源が喪失した場合、タイマーにより1時間後にバラスト切離装置が作動し、バラストおよびサンプルバスケットが切り離され、海面に上昇、浮上する仕組みになっているそうだ。
海底に沈没した可能性は低く、海面すれすれか海中を漂うと言う。
そのうち、あなたの町の海岸を漂流しているのを見つけることが出来るかもしれない。

10000mまで潜ることが出来た「かいこう」の後継機として、「かいこう7000」が搭載された。
ランチャーは初代「かいこう」の物を使っているので、ランチャー自体は10000メートルまで潜らせることが出来る。
その後、改良型の「かいこう7000II」になった。


海洋調査船「かいよう」。

主に海底下深部構造探査等を行う海洋調査船。
SWATH(スワス)型と呼ばれる半没水型双胴船である。
海面部分がこんなに細くて浮かんでいられるの?と思うのだが、海中に大きな魚雷のような形をした船室(機関室等)がある。

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